鉱業の大部分は地面を掘り起こし、大量の土砂を発生させる、環境負荷の非常に高い産業です。大規模な鉱山になると一日当たり1万トンを超える土砂を処理します。その一部が川へと流れ込み、さらに周辺環境が悪化することもあります。特にウランや放射性レアアースの採掘にあたっては放射性物質が大量に発生し、地域の環境を著しく破壊します。

また、新たな鉱山を開発するには、そこに住んでいる人びとを移転させなければならないこともあります。操業中は事故も多い産業です。こう言った理由から、環境配慮、人権配慮、さらに労働者の安全の観点からも注視しなければならない産業の一つです。

これらに加えて、タンタル・金など希少価値の高い鉱物資源の売買がコンゴ民主共和国で活動する武装勢力の資金源となっている問題も国際的に注目されています。この問題は通称「紛争鉱物」の問題と言われ、欧米では社会が一丸となってこの問題を解決しようと取り組んでいます。金融機関ももちろん無関係ではなく、一部先進的な銀行はこのお金の流れを止めるための方針を表明ししています。

Fair Finance Guideでは、問題の発生しやすい鉱業分野での投融資について国際的な取り決めに準拠する形で環境・社会配慮基準・方針を持った金融機関に加点しています。

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