「脱税」は犯罪ですが、「租税回避」は許されるべきものでしょうか? 近年、多くの資産家や企業が納税負担を減らすために所得を報告する義務がなく、かつ税率の低い諸外国(通称タックス・ヘイブンと呼ばれる国や地域)に口座を開設し、資産を移すことで、本来支払うべき国・地域での納税を「回避」しています。そこに流れているお金の総額は、秘匿されているため、誰にも正確な額はわかりません。しかし、この問題を調査しているNGOであるTax Justice Networkの試算によれば20兆ドルを超えると言われています。このお金がそれぞれ本来の国で正しく課税されていれば何兆円にもなります。それだけの税金収入を世界の国々は取り逃しており、日本もその例外ではありません。もし、タックス・ヘイブンへのお金の流れを止めることができたならば、実は消費増税はまったく必要ないかもしれません。

この問題の根幹にあるのが金融機関の倫理方針です。すでに、一部の金融機関が顧客の資産管理のアドバイスとして、こうした「租税回避」の支援をしてきたことが問題として指摘されています。不透明なお金の流れは租税回避以外にも企業による途上国への賄賂など、種類は多岐にわたります。しかし、その不透明なお金の流れをつくるも止めるも金融機関が根幹にあります。

Fair Finance Guideでは金融機関が不適切な租税回避を推進していないことを評価し、加点しています。

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