2015年6月2日、国際的なNGOネットワークFair Finance Guide Internationalはその構成団体が所属する7ヶ国の主要金融機関における税・汚職に関わる方針を格付けした報告書を公開した。
同報告書では投融資方針や企業による租税回避への対策など13の指標で7ヶ国、47金融機関を評価・格付けしたもので、金融機関のスコアは添付表のようになっている。
全体として、6点以上の高得点領域のスコアを獲得した金融機関はわずか4行にとどまった。
日本の金融機関は、国内トップの三井住友トラスト・ホールディングスでもわずか1.3ポイントのスコアで、全体の順位では37位(47行中)にとどまった。
先日HSBCが積極的に税回避のスキームを顧客に勧めていたことが明らかにされ、全世界の経済誌のヘッドラインを飾り、国内においてもみずほ銀行による暴力団融資事件が話題となったことが象徴しているように、金融機関が「汚いお金の流れ」に加担しない方針を具体的に持ち、そのことを公開することは事件防止という観点から社会に寄与するだけでなく、その銀行の格付けを守り、預金者・投資家を保護することにもつな がる。
今後金融機関が自身の公共性を鑑みて投融資方針を見直し、汚職回避の仕組みを改善することを強 く期待する。
詳細なレポートは下記リンクよりダウンロードいただけます(PDF)。