日本のスーパーに並んでいるバナナの8割近くはフィリピン・ミンダナオ島のものだと言われている。ところがそのミンダナオ島のバナナ農園では見過ごすことのできない人権侵害・環境破壊が行なわれていることがFFGJ調査チームの現地取材で明らかとなった。それはさながら故・鶴見良行が表現した『人を喰うバナナ』である。
しかも、そのバナナ事業者の責任が追及されていく過程でタックスヘイブンを含むグローバルな金融メカニズムの中で責任の所在が覆い隠されてきた。
バナナの産地で起きている真実と多国籍企業が責任追及を逃れるスキームについて報告する。