報告書「大手金融機関と『死の商人』のつながり!? ~非人道的兵器への投融資実態~」を発表 公的年金を運用するGPIFは約4000億円を投資
Fair Finance Guide日本版(http://fairfinance.jp/)を運営するNGO、3団体(A SEED JAPAN/「環境・持続社会」研究センター/アジア太平洋資料センター)は、調査報告書「大手金融機関と『死の商人』のつながり!?~非人道的兵器への投融資実態~」を共同発表しました。報告書はhttp://fairfinance.jp/bank/casestudies/にて公開しています。
報告書では、公的年金の運用を行う年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、2016年7月29日に保有全銘柄を公表したことを受け、GPIFによる核兵器・クラスター兵器(※1)製造企業への投資額を調査した結果、約3873億円の株式、約15億円の債券を保有していることが明らかとなりました。
なお、2015年11月に海外NGOが出した報告書によれば、国内大手4銀行グループ(三菱UFJ、みずほ、三井住友、三井住友トラスト)による核兵器・クラスター兵器製造企業への投融資額は計136億6900万ドル(約1.4兆円)の投融資を行っているとのことです。
4銀行グループは、2010年10月に全国銀行協会の申し合わせに基づいて、クラスター兵器製造を使途とする融資を禁止しましたが、クラスター兵器製造企業への融資そのものは禁止していません。また、GPIFはクラスター兵器製造企業への投資を禁止する方針は持っていません。いずれの金融機関も核兵器製造企業への投資を禁止する方針は持っていません。
私たち3団体は、各金融機関に対して核兵器・クラスター兵器など「非人道兵器」製造企業への投融資禁止の方針策定を求めています。なお、8月9日には、緊急セミナー「あなたの銀行と非人道兵器の関係を探る」(※2)を開催予定です。ぜひご参加ください。
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※1:子爆弾が集まって構成される兵器で、射出されると中空で親爆弾が開き、中から何十あるいは何百という子爆弾が広範囲に射出される。被害者の94%は民間人であり、しかもそのうち40%は子どもだとされている。
※2:http://www.aseed.org/2016/08/4826/参照。
■本プレスリリースに関するお問い合わせ
(特非)「環境・持続社会研究」センター(JACSES) 田辺有輝
E-mail:tanabe@jacses.org URL: http://www.jacses.org/ 電話: 03-3556-7325